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月刊ヘインズ

実はすごい「コットン」! その万能な天然繊維についてご紹介!

8月も、もう終わり。まだまだ残暑が厳しい日が続きますが、お盆を過ぎてから、少しずつ、秋の気配が感じられるようになりましたよね。

夏から秋への端境期は、「日中は暑く、夜は少し涼しい」という日が続くので、いつにも増して、肌が敏感になります。こんな時期には、刺激の少ない、肌触りのいい、快適なアンダーウェアがとても重宝します。

昨今、ポリエステルやナイロン、レーヨンなどの化学繊維を採り入れた、機能性重視のアンダーウェアが街にあふれていますが、肌触りと言えば、「やっぱりコットン(綿)!」ということで、ヘインズの「3枚入り赤パック」などをご愛用くださっている方も多いのではないでしょうか。

今回は、その「3枚入り赤パック」に象徴されるように、1901年のブランド誕生以来、コットン素材へのこだわりを継承し、世界中の皆さまに快適なアンダーウェアをご提供してきたヘインズとして、改めて、そのコットン素材の魅力を掘り下げてみました。

ヘインズ商品開発部チーフ 水野昌彰

「アンダーウェアの素材のことなら、なんでもおまかせ!」と自負する、当社・商品開発部チーフ 水野昌彰さんが、皆さんが抱いていらっしゃる、コットンに関する素朴な疑問にお答えしつつ、コットンの歴史や魅力から、これからのコットンアイテムの進化までを、熱く語ります!
「コットンが好き!」という方にも、「素材なんて、あんまり気にしないなぁ」という方にも、是非、身近な素材・コットンの魅力をもう一度、ご理解いただければうれしいです!!

「やっぱりコットン製品が好き」という方が多いみたいだけど、どうしてなの?

肌触りの良さ、これがまず大きな魅力だと思います。そして、毎日着るものですから、比較的安い値段で手に入って、家庭で洗濯できるということも、やはりうれしいですよね。

様々な素材のアンダーウェアが市場にあふれているのに、それでもコットン製品が廃れないのはなぜ?

コットン

コットンは、なんと紀元前から栽培され、衣類に活用されてきた素材。衣類に使用されている繊維として、一番古いんです。それから数千年にわたって、ずっと人間の暮らしに寄り添ってきた素材という事実から見ても、人間に一番「ぴったりくる」天然素材だということは確かなのではないかと思います。

加工しやすく「自由に化けられる」素材で、通年で活用できるというのも、普及した大きな要因でしょう。たとえば、夏は薄手のTシャツや布帛の涼しげなトランクスとして。冬は分厚く作って起毛させれば、あたたかいスウェットにもなります。染まりやすいので、デザインも自由です。しかも、肌触りがよく赤ちゃんからお年寄りまで安心して着られて・・・これだけ万能な素材は他にないのではないでしょうか。
たとえばウール素材も天然繊維ですが、基本的には冬に使われるあたたかい素材ですよね。麻は夏向けの素材ですし、少しちくちくする素材なので、着心地という意味では工夫が必要でしょう。はたまたシルクは虫に喰われやすく、保管に気を使いますね。
万能な天然繊維って、そう考えてみると、なかなかないんですよね。

ヘインズのコットン・アンダーウェアが、全世界で愛されるアイテムに育ったのは、どうしてなの?

ヘインズを象徴するアイテム「パックTシャツ」のデビューが大きく貢献したのではないかと思います。Tシャツをパックに入れて売るということ自体が、当時は新鮮で画期的だったのですが、実用面でも理にかなっています。ヘインズが育ったアメリカには、移住者が住みついたこともあって、労働者が多かったのですが、アメリカ人って、汗をかくとTシャツを1日に2回、3回と着替える習慣があるんです。だから、Tシャツはまとめ買いするのがあたりまえ。ヘインズのパックTシャツは、こういった文化にうまくマッチして、ヒットしたようです。
単価が安いので、まとめ買いに向いていて、メンテナンスがラクなコットンのアンダーウェアならではですね。

今後、コットンのアンダーウェアはどんな進化を遂げるの?

ヘインズのコットン製品

コットン素材の持つ、元々の良さに加えて、現在は、特殊な加工技術もたくさん開発されているので、コットン製品は年々進化しているんですよ。

たとえばこの春夏にデビューした「ヘインズプレミアム 天竺Tシャツ」は、特殊な糸の紡績方法によって、化学繊維に引けを取らない吸汗速乾性を実現しています。
コットン100%で吸汗速乾性に優れた快適なTシャツが作れるなんて、今まではなかなかできないことでしたから。
やはり、コットンの安心感を備えながら、もっともっと快適に過ごせるアンダーウェアを開発するために、新しい技術に目を光らせていきたいと思っています!

他にも、技術力というよりも発想力で新たなアイテムを企画することが大切なこともあります。たとえば、この春夏にデビューした「ヘインズクレープ」。
クレープというのは日本の伝統的な織物で、新しい技術というわけではありませんが、これを現代のアンダーウェアに落とし込んだというのは「発想の転換」でした。クレープの特徴である表面の「しぼ(細かい凹凸の縮みじわ)」が、ナチュラルな通気性・吸汗速乾性・伸縮性を叶えてくれるんです。

また、実はコットンは、産地によっても、その生産された年によっても、品質が異なるというのもおもしろいところだと思います。生き物なので、いつも同じではないんですよね。
グローバルに事業を展開するヘインズだからこそ、その時その時の世界中のコットンについてもよく勉強して、より良い品質のアンダーウェアをお客様に着ていただきたいなぁと思っています!

奥の深~いコットン素材の魅力、おわかりいただけましたか?
これを機会に、アンダーウェアを選ぶとき、その素材や製法についても、是非思いをめぐらせてみてくださいね。

次回は9月25日(火)更新です!!

Hanes 月刊ヘインズ